サッカー1級審判員を目指して

競技規則の解釈や、Jリーグであった判定について、自分の審判記録などいろいろと書いていこうと思います。疑問・訂正等あればコメントよろしくお願いします。
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第5条の基本2

昨日に引き続き、「第5条 主審」です。

今日は昨日の残りの部分についてです。



●ボールがインプレー中の位置取り

求められる位置取り
・主審とプレーが行われている側の副審でプレーを挟む。
・主審は、プレーが行われている側の副審を視野に入れる。主審は、対角線式審判法を広く用いる。
・主審は、プレーの外側に向かって位置することによって、プレーとプレーが行われている側の副審を容易に視野に入れることができる。
・主審は、プレーに干渉することなく、十分にプレーに近づく。
・監視しなければならないものは、つねにボール周辺にあるというものではない。主審は次のことにも留意する。
 ─挑戦的な競技者がボールとは関係ない場所で対立を引き起こすこと
 ─プレーが向かっている地域内での反則の可能性
 ─ボールがプレーされた後の反則



これが基本的な位置取りですが、あくまで基本であって例えば左サイドから攻めているときに、副審とはさむためにタッチラインから出るぐらい外にいるとクロスが上がった後のペナルティーエリア内の監視が出来なくなります。重要なのは次のプレーを予測して見やすい角度や体の向きで見るということだと思います。サイドステップやバックステップを使うとボールから目を切らずに移動することができます。

また、プレーとの距離は大体10~15mぐらいがいいでしょう。たとえ見えていたとしても遠くから判断していると選手から信頼してもらえません。説得力のある判定ができるような距離にいることを心がけましょう。

ボール周辺について、対立を引き起こす競技者の監視は副審や第4の審判員と協力が必要になるかと思います。見えなかった場合にも知らせてもらえるような打ち合わせが必要です。

プレーが向かっている地域というのはCK時のペナルティーエリア内などですね。相手を抑えていたらインプレーになる前に注意するなどが必要です。

ボールがプレーされた後というのはパスを出した競技者に遅れてタックルする場合などです。よくアフターと言いますね。アドバンテージを適用できる可能性もあるので素早く的確な判断が必要になります。



●ボールがアウトオブプレーのときの位置取り

最良の位置をとることにより、正しい判定を下すことができる。位置取りに関しては、プレーの可能性に基づくことを基本とし、それに加えチームや競技者、そこに至るまでの出来事などの情報により修正していかなければならない。

次図に指示する位置取りは、基本的なものであり、審判員に勧められているものである。
〝ゾーン〟について、すべての位置取りはその効果を最大限に引き出せるエリアとして、取ることが勧められるものである。これらのゾーンは、ことが起きたときの状況により、大きくなったり、小さくなったり、また異なった形状となる。



試合中のポジショニング修正は大事です。一度ゴールキックのときに競技規則通りの場所にいて、その後ろでずっと押し合いをしている競技者に気づかなかったことがありました。何度かゴールキックがあれば、その情報から多少違う位置にポジションを取るのは問題ありません。(競技規則に載っている図はこちらで確認してください。)



●笛の使い方

次の場合には、笛を吹くことが必要である。
・前、後半の、また得点後のキックオフのとき
・次の理由でプレーを停止するとき
 ─フリーキックまたはペナルティーキック
 ─試合の一時的な中断、または中止
 ─プレー時間がすべて終わった、前、後半の終了時
・次の場合にプレーを再開するとき
 ─規定の距離を下げたときのフリーキック
 ─ペナルティーキック
・次の理由でプレーが停止された後にプレーを再開するとき
 ─不正行為に対するイエローカードやレッドカードの提示
 ─負傷者の発生
 ─交代

次の場合、笛を吹く必要はない。
・次の理由でプレーを停止するとき
 ─ゴールキック、コーナーキックまたはスローイン
 ─得点
・次の場合にプレーを再開するとき
 ─フリーキック、ゴールキック、コーナーキック、スローイン

不必要な笛を多く吹きすぎると、本当に必要な場合に効果が薄れることになる。笛を吹くかどうかの判断は主審に任されているが、プレーの開始のために笛を吹く必要がある場合、主審は、笛のシグナルまではプレー再開とならないと競技者にはっきり伝える。




私もよく言われますが、意識していないと笛の音が単調になりがちです。また、審判用の笛だとしっかり吹かないと弱弱しい音しか出ません。
今までに教わった例として、

・キックオフのときは力強く
・得点後(失点チームのキックオフ時)は軽く
・危ないファールは強めに、不用意なファールは弱めに
・交代の時はピッピッなど止めたことが伝わるような吹き方で

などがあります。


●ボディー・ランゲージ

ボディー・ランゲージは、主審が次のときに用いる手段である。
・試合のコントロールを援助するとき
・主審の権限や主審が落ち着いていることを示すとき

ボディー・ランゲージは、次のときには用いない。
・判定の説明になるようなとき


ボディー・ランゲージは、シグナルとは違い、競技規則に載っていない身振りのことです。例えば間接FKで片手を上げるのはシグナルですが、ボールをしっかりセットするよう両手を地面に下げる仕草はボディー・ランゲージ(ジェスチャー)です。

また、競技規則149ページに「主審が決定を下す原因となった違反について、主審は説明したり動作で示したりする必要はないが、ときには簡単なジェスチャーや言葉による説明が、意思の疎通や理解を深めることを助け、より信頼を得られることになって、競技者、審判員の双方にとって有益となることがある。意思の疎通を図ることは奨励されるべきことであるが、違反を大げさに真似することは、品位を落としたり、混乱を招くことになるので、行うべきではない。」とあります。

ファールのたびに説明をする必要はありませんが、選手が不満げだったりなぜファールになったかわかっていないような場合はジェスチャーや言葉で説明するのは問題ありません。逆に選手もわかっているような時もいちいち説明するのはあまりスマートではないですね。


シグナルの図についても競技規則で確認をお願いします。


これで第5条は終わりです。


第17条まで続けるのも飽きそうなので、違うネタもはさみながら行こうと思います。



では、今日はこの辺で。



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[ 2015/08/18 22:00 ] 競技規則第5条 | TB(-) | CM(0)

第5条の基本

今日は「第5条 主審」です。

実は、第5条は競技規則とガイドライン合わせて16ページあります。

全て引用していたらそれだけでかなりの量になるので、部分的に引用していきます。


●主審の権限

●職権と任務

●主審の決定

●国際サッカー評議会の決定


この4つが第5条のうち競技規則に書いてあるものです。長いので省略しますが、特に難しい部分はないと思います。



続いてガイドライン。こちらも長いです。


●職権と任務

ハーフタイムまたは試合終了後、同様に延長戦やペナルティーマークからのキックが行われている間であっても、試合は主審の管轄下にあるのであるから、主審はイエローカードやレッドカードを示す職権を持つ。

主審が何らかの理由で一時的に任務の遂行が不能になった場合、プレーは次にボールがアウトオブプレーになるまで副審の監視下で続けることができる。

観客の笛がプレーに干渉した(例えば、プレーが停止されたと思い込み、競技者がボールを手で拾い上げる)と主審が判断した場合、主審は試合を停止し、プレーが停止されたときにボールがあった位置でドロップボールによりプレーを再開しなければならない。

試合中、試合球以外のボール、その他の物、または動物がフィールドに入り、プレーの邪魔になった場合に限り、主審は試合を停止しなければならない。プレーは、試合が停止されたとき、試合球があった位置からドロップボールにより再開されなければならない。



一部省略しましたが、プロの試合よりもアマチュアの試合で起こりそうなことが多いです。知らない方が多いのではないでしょうか。再開方法等間違えないようにしましょう。



●アドバンテージ
主審は、違反または反則のいずれかが起きたときにアドバンテージを適用することができる。

主審は、アドバンテージを適用するのかプレーを停止するのか判断するうえで、次の状況を考慮する。
・反則の重大さ。
・反則が犯された場所。
・素早く、また大きなチャンスとなる攻撃ができる機会にあるか。
・試合の状況(雰囲気)。
戻って、そのもととなった反則を罰する判断は、アドバンテージ適用後の数秒以内に行われなければならない。

警告に値する反則の場合、次のプレーの停止時に警告しなければならない。しかしながら、明白なアドバンテージでない限り、主審はプレーを停止し、ただちに競技者を警告することとする。次の停止時に警告がなされなければ、その後に警告することはできない。



プレーオンは難しいですね。私は小学生の試合でも文句を言われたことがあります・・・なんでファールを取るんだよ!流してよ!と言われました。
最近やっとうまくできるようになってきたかという感じです。

ポイントは4つです。試合の状況というのが曖昧ですが、例えば倒された選手がすぐに起きようとしていたり、こぼれ球をフォローの選手が拾った場合など、攻撃側の流れや勢いが落ちていないときのプレーオンが有効です(小学生に言われた時もこぼれ球を拾ってシュートまでいけそうでした)。また、FKがうまい選手のいるチームの場合はアドバンテージを適用せずにFKにしたほうがいい場合もあります。

ロールバックは2~3秒を目安にするといいみたいです。ちなみに、アドバンテージを適用してパスが出たけどカットされたのでロールバックというのはダメです。パスを出せた時点で利益を受けたと判断するからです。

もう一つ、警告に値するファールの場合でアドバンテージを適用する場合はコールをした後、「○○番、警告」と言うと忘れにくくなっていいらしいです、実際にやったことはありませんが・・・。



●負傷した競技者
主審は、負傷した競技者に対応するときには次の手続きを遵守しなければならない。
・競技者の負傷が軽いと判断した場合、ボールがアウトオブプレーになるまでプレーを続けさせる。
・競技者が重傷を負っていると判断した場合、プレーを停止する。
・負傷した競技者に質問をしたのち、競技者の負傷程度を判断し、競技者の安全を確保して迅速にフィールドから退出させるため、1名または最大2名のドクター等のフィールドへの入場を認めることができる。
・担架搬送者は、主審の合図を受けてから、担架を持ってフィールドに入る。
・負傷した競技者をフィールドから安全に退出できるようにしなければならない。
・競技者は、フィールド内で治療を受けることができない。
・負傷により出血している競技者は、フィールドから離れなければならない。主審が、止血を十分に確認するまで、その競技者はフィールドに復帰することができない。競技者は、血液のついた衣服を身につけることは許されない。
・ドクターのフィールドへの入場を認めたときは、競技者は担架に乗って、または歩いて、すぐさまフィールドから離れなければならない。競技者が拒んだならば、反スポーツ的行為で警告されなければならない。
・負傷した競技者は、試合が再開されたのち、フィールドに復帰することができる。
・ボールがインプレー中、負傷した競技者はタッチラインからフィールドに復帰しなければならない。ボールがアウトオブプレー中であれば、負傷した競技者はいずれの境界線からであっても復帰することができる。
・ボールがインプレー、アウトオブプレーにかかわらず、主審のみが負傷した競技者のフィールドへの復帰を認めることができる。
・副審または第4の審判員によって復帰の準備ができていると確認されたならば、負傷した競技者に復帰の承認を与えることができる。
・その他の理由でプレーが停止されているのではなく、また競技者の負傷が競技規則の違反に起因していないのであれば、プレーが停止されたときにボールがあった位置でドロップボールにより再開しなければならない。
・負傷の対応により空費された時間のすべてがプレーできるよう、前、後半の最後に時間を追加しなければならない。
・カードを提示しようとした負傷した競技者が治療のためフィールドを離れなければならなくなった場合、その競技者がフィールドを離れる前にカードを提示しなければならない。

この規定の例外は、次の場合にのみ適用される。
・ゴールキーパーが負傷したとき。
・ゴールキーパーとフィールドプレーヤーが衝突し、即座の対応が必要なとき。
・同じチームの競技者が衝突し、即座の対応が必要なとき。
・重篤な負傷が発生したとき(例えば、舌が気道を塞ぐ、脳や心臓の震盪、脚の骨折)。


「次の手続きを遵守しなければならない」ということですべて載せましたが、特に意識すべきポイントは
フィールド内で治療させない。
止血するまで復帰させない。
ドクターが入場したら、必ず選手は一度フィールドから離れる。
警告、退場は選手がフィールドから離れる前に。

このあたりでしょうか。


実際にあった話を二つ。

一つは、5月30日のマリノス対ガンバの試合。リンス選手が著しく不正なファールプレーで退場したのですが、このプレーでリンス選手自身が怪我をして担架で運ばれながら退場しました。この時の主審は西村さんでしたが、もちろん運ばれる前にレッドカードを提示しています。もし提示していなければ戻ってきたときにも退場にすることはできませんね。
実はこのシーン、他にも参考になることがあるので、機会があればまた書きたいと思います。

もう一つは高校生の試合です。試合終了直前にスパイクで頭を蹴られたようで、倒れている選手がいました。後で聞くと、主審は重傷ではないと判断したそうですが実は重傷だったようで挨拶にも来れず、試合後救急車を呼ぶことになりました。なかなか判断は難しいですが、選手の安全にかかわるので気を付けたいところです。



●2つ以上の反則が同時に起きたとき
・同じチームの2人の競技者が反則を犯した場合、
─主審は同時に犯された2つ以上の反則の最も重いものを罰しなければならない。
─プレーは最も重い反則に対応して再開されなければならない。
・異なったチームの競技者が反則を犯した場合、
─主審はプレーを停止し、停止したときにボールがあった位置でドロップボールによりプレーを再開しなければならない。


極端な例ですが、不用意なファールでボールを奪った競技者と同時にPA内でのDFが相手のFWを殴ったらPKで再開。という感じですね。

競技規則のほうに書いてありますが、同じ競技者が同時に二つ以上の反則を犯した場合も同様に最も重いものを罰します。



長くなるので、今日はここまでにします。

明日は審判員のためのガイドラインとして載っている部分について書きます。ポジショニングやシグナルの話です。



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[ 2015/08/17 22:00 ] 競技規則第5条 | TB(-) | CM(0)
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Author:mariref
横浜F・マリノスを応援しつつサッカー1級審判員を目指して活動中の3級審判員です。

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